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カメラ雑誌12月号 [カメラ雑誌]

 本日はカメラ雑誌発売日なのだが、12月号ともなればメカニズム記事は各誌ともにおなじみの買い物ガイド的な読み物が多い。私は今年のカメラを総括する「アサヒカメラ」(朝日新聞出版)と「カメラマン」(モーターマガジン社)の2誌の座談会企画に出席した。「日本カメラ」(日本カメラ社)ではベストカメラの投票をした。
 各誌の発言を見直してみると、自分でも勝手なことしか云っていないし、多くの読者のみなさんが強く関心を持たれるであろう機種は実際に購入していない。ちょっとこれはマズいかとも思った。
 でも、これも理由はというか言い訳があって、すでにデジカメもこれだけ成長してくると、スペック的にも画素数的にも画質的にも自分の中ではほとんど飽和状態だからだ。私がカメラ選びで気にしているのは第一印象のデザインの美しさとか、設計の思想、使い勝手とか、大きさや重量だったりする。
 フィルムカメラ時代のようなフラッグシップ機こそ絶対に最高のカメラであるという強い気持ちはどうしても持てないことも不思議である。もちろん、加齢により重たいカメラを持ち歩くのがしんどくなったとか、社会情勢の変化によって、景気が悪くなり小商い撮影ばかりなのに、高価なカメラは必要ないという理由もある。また単独でのロケも多くなり、交換レンズや照明機材を入れて荷物が重くなるのはイヤいうこともある。
 プロにとって理想のカメラは、耐久性かもしれない。だからエントリー機やミドルクラス機よりフラッグシップ機の導入をまず考えるだけど、デジカメでは撮影画像を即刻確認できるから、カメラの不調もすぐにわかる。だから高価なフラッグシップ機を使うこともなくなったわけだ。今はもう週刊誌の仕事もしていないからハードな報道分野とかスポーツを撮影するなどという仕事も少ない。若いカメラ雑誌の読者(が、もしいたとしたら)にはきっと不評だろうし、物足りないものになっているという心配もなきにしもあらず。まあ、ジジイ年代にさしかかったことを自覚している。とはいえプロはどのようなカメラでも文句はいいつつも、それなりに使いこなしてしまうものであるし、そこにカメラとの戯れという私的な情緒性はないから実用性が重視される。
 アマチュアの方々はよほどのお金持ちでもないかぎり、同時期に複数のカメラをいっぺんに購入するということはないだろうから、カメラ選びには慎重かつ真剣になるのは当然だと思うが、アマチュアの方々と同じ価値観でカメラを選択するのはけっこう難しいのである。まあ、でも日常のアイテムとして趣味性の強いものを押したつもりである。
 カメラは一部の舶来の中判カメラとか超高画素のデジタルバックなどを除けば、映画がTV用の機材と異なりプロ専用のカメラというものはない。だからアマチュアのみなさんと同じ機材で仕事をするのだけど、何を主に撮影するかでカメラの選択は変わるはず。これはけっこう重要なんじゃないかと思う。ひとつだけいえるのはカメラに万能性ばかりを求めてしまうと、ツマラナイものになるのではないかということだ。風景に向くとか人物撮影に向くとか動体撮影に向くって、自分で勝手に決めてしまえばカメラを増やすことができるよい言い訳になるじゃないですか(笑)。
 私は特定のカメラメーカーの仕事を続けて受けているということもないから、評価に関しては遠慮もない。でも現時点での本音であることは確か。ただし、時間を経るとすぐにその価値観が変わったりする優柔不断さがあることをご勘弁いただきたい。
 そんなわけで本日は行方不明になりたい心境なのである(笑)。
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D800Eがスキ

アサカメ、カメラマン座談会、やはりアサカメほうが、抜群に赤城
さん色出ていおもしろかったです。カメラマンは、赤城さん発言だけ楽しんで読みました。カメラマンの座談会では、パナソニックの GH3がかなりほしい。の発言かなり笑えました。いけてます。カメラマンでは遠慮気味なのか、あまりに発言が少なくて残念です。アサカメでの座談会は最高でした。赤城節爆裂でしたから。赤城節があるからやはりアサカメですねえ。
by D800Eがスキ (2013-01-11 23:04) 

Koichi Akagi

恐縮です。そしてお恥ずかしいです。とくに媒体で意識しているつもりではありませんが、それぞれの雑誌でカラーというものもありますので。ま、次の機会があれば色々と変化が出てくるかもしれません。
by Koichi Akagi (2013-01-13 23:23) 

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