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カメラグランプリ2014 [カメラ]

 カメラグランプリ2014が発表された。大賞にはニコンDfが輝いた。
レンズ賞はAF-Sニッコール58mmF1.4Gが受賞。おめでとうございます。
 興味深いのは両者ともに、突出した“世界初”とか“画期的”などという数値上の性能を有していないことである。
 デジタルカメラは常に先駆的性能、高画質であることが優れているという価値判断がされるのが普通だが道具としてのカメラの魅力とはそれだけではないことを世間に知らしめたわけだ。このことは重要だが一方でソニーα7α7Rの票を合計すると、ニコンDfの票より上回るらしい。つまり、票が割れたわけで、もしαが一機種だったら票の行方はわからなかったかもしれない。
 アサヒカメラ6月号には、審査員の誰がどのカメラに投票したのかを知ることができる(一部非公表の人もいる)ので、参考にしてみると面白い。私は今回の両受賞製品を大賞には押していない(笑)。
 本音からいえば、カメラやレンズに順序をつけるのは得意ではない。博愛主義を自負しているところもあるけど、レビューで数日程度カメラに触れて撮影しただけでは本当の実力はわからない。もともと、画素数や画質やコマ速度などのスペックだけではカメラを評価しないということもあるが、ニコンDfのような設計思想を持つカメラは、孤高の存在として考えたい。つまりグランプリ云々にエントリーされるカメラとは別のところに位置していてもらいたい気もする。それにひとつだけ苦言を言えば、作り込みも追い込めたと思うしキットレンズとなっているAF-Sニッコール50mmF1.8G Special Editionのデザインの中途半端にAiニッコールのそれを模した感じがDfの思想に少々背いているのではないかとも感じた。
nikkor5114.jpg
古いニッコールオート50mmF1.4レンズのデザインは見事にDfと合う。このあたりを参考に絞り環をつDタイプ(Dfにはカメラ内にもAF駆動モーターがあるから可能なはず)にしたりフォーカスリングのデザインを見直すなど、もっとキットを高く売る(笑)方法もあったように思うわけだ。
 まあ、いずれにせよ、そう遠くない時期にニコンDfはうちにお越しいただくことになると思う。
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