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修理上がりのニコンS [銀塩カメラ]

 デジカメの場合は、仕事用として特化しているので、修理を続けつつ長年にわたって大切に使うという慣習がない。長くても3年程度のつきあいで次機種に切り替える。SCに行くのはセンサーのクリーニングに行く程度で、致命的な故障とか落としたとかショックを与えたという意外はよほどのことがないかぎり修理に出すことなく新しいモデルが出ればそれを使うことを繰り返しである。
 先日、スローシャッターがついにイカれてしまい修理に出していたニコンSが戻ってきた。うちにきて20年は経過するが、使用頻度はライカよりも少ないから、フィルムはおそらく100本は通してはいないはず。これまでの現像の結果をみるとずっと安定した結果を示していたし、やっとというか、ついに調子が悪くなったかという印象である。一般にニコンのメカニカルシャッターはこういう面でも信頼がおけるのである。
nikons.jpg
 ニコンSは1950年の年に登場しているから、最長だと誕生から64年を経過していることになる。シリアルを調べるのは面倒なので、うちのSが何歳かはわからないけどいずれも私よりも年寄りだ。カメラとしては「古老」であるが、今でも問題なく修理調整して使えるのはすごい。
 当時のニコンSは高価だったから富裕層でなければ買えない逸品だったはず。推測するに、最初のオーナーはそれなりの地位にある人だろうし年輩の方だろうから、今ごろは天上から、このカメラの行く末を見ているかも。もしかすると北米あたりに行っていたのが戻ってきたのかどうかもしれないけど。テストしたSのネガをみていつもアレと思うのが、コマ間が少し広いこと。そうなのだ。ニコンSの画面サイズは24×34mm。“フルサイズ”機じゃないことをネガを見てからいつも思い出すのだ。
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