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オリンパスペンD3 [銀塩カメラ]

 カメラ雑誌の取材で銀座の某カメラ店に訪れたのだが、企画ネタとはまったく関係ないカメラを入手してしまった。ミイラとりがなんとかというやつである。
 その名はオリンパスペンD3という。説明する必要はないと思うが、ハーフサイズ元祖ペンシリーズのコンパクトカメラである。相場よりかなり廉価(発売当時新品価格なみ)で、レンズ、ファインダーともに驚くほどクリアだったのでつい間違いを犯してしまったのだ。最近はプライベートでは中判カメラでの撮影に関心が偏っているのだけど、ハーフサイズカメラによる撮影も細々とながら続けていて、こういう小さなカメラだと常に持ち歩くことができるのではと企んだわけだ。
 Dはおそらくデラックスの意味で、焦点距離32ミリでF1.7という明るいレンズつきのペンシリーズでの上位機モデルで、この3代めにあたる。Cds素子を使用する外部測光方式のメーター内蔵で、正確な露光調整ができるのがウリということだったらしい。EV値の直読方式だから、レンズ周囲のダイヤルで指針の示したEV数値と同じ数字をレンズ側のダイヤルを使って合わせると、適正露出になる仕組みだが、絞りとシャッター速度は同時に動作する。もちろんそれぞれ単独でも設定可能だけど、往時のユーザーはEV値の概念で明るさによって、おおむねEV値を掌握していたのだろうか。不思議である。
 メーターはとりあえず動いていたけど、もともとフィルムカメラの場合はメーターが示す「無難な適正露出」になるのがイヤで、TTLだって参考程度にしか見ていないから正直なところ精度なんかは重視していない。しかし、不正確でも本来動くはずのものが動いていないと気にくわないものである。
 フォーカシングは他のペン同様に目測設定。焦点距離からみると被写界深度はそれなりに深いから、日中など絞りが稼げる状態では問題はないが、至近距離で開放絞り近くの設定ということになると、ある程度は鍛錬が必要となるだろう。以前の投稿で、とくにミラーレス機用の交換レンズに距離指標がないものが多いことを思わず嘆いてしまったのだが、それとは比べるべくもないけど、この時代のカメラの使い方を知っているからこそ、距離指標の有無は気になる。ある意味では目測を鍛えることのできるカメラだともいえる。
 ペンサイズの大きさに大口径レンズとメーターを組み込むのはかなりタイヘンだったと思う。シリーズ化されたカメラは初号機がもっとも明確な思想を示すと言われるけど、このD3は時代に応じてうまく機能を積み上げ、完成度を高めて成功した希有なモデルではないだろうか。
pen011.jpg
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大脇 直

私も同じPenD3をもっています。周りの影響からです。
PenDを買ったと話したら、デジカメも買うんだと言われてしまいました。
 手間がかかるけど、とてもいいカメラだと思います。
最近のマイブームはハーフサイズカメラで、PenFもいつの間にか3台体制になっちゃいました。ですから、このカメラがいつの間にか手元にあるのもよ~くわかります。
赤城先生が以前、PenWについて書かれたムック本の記事を何度も読み返しています。 ただ、最近赤城先生がかかれた記事だったのに気付きました。
by 大脇 直 (2012-12-14 12:55) 

Koichi Akagi

大脇さん、コメント恐れいります。昨日テスト現像上がりましたが予想どおりレンズの性能はとてもよかったです。小さいフォーマットだからこそ、高性能レンズが必要というきちんとした設計思想が、大口径レンズであっても甘えがなく貫かれていると思います。
by Koichi Akagi (2012-12-15 13:32) 

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