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ニコンSP [銀塩カメラ]

カメラ雑誌のレビュー用撮影の時も、フィルムカメラは持ってゆく。カメラ雑誌の連載用の時もあれば、まったくのプライベート用として使う場合もある。後者では、ここのところ、よく使うのがニコンSP。何回かネタとして取り上げているけど、言い足りない感じもある。好きな理由はないが、なんとなく。と、いう感覚はけっこう大事ではないかと。体に合うんだろうな。

うちには復刻版SPもあるのだが、オリジナル信奉じゃないけど、20年ほど前に無理して購入したシリアル620万台のモデルをよく連れ出している、初期のモデルは布幕だが、この個体に採用されたシャッターはチタン幕。個人的には違いが重要だとは思わないけど、一つだけ。SPのFとも少し異なるシャッター音が好きなわけでして。俗に言われる「ささやくようだ」という音色でもないが。
広角ファインダーも内蔵しているから、まさにスーパーレンジファインダーカメラだったけど、このことを理解していただけるのは少数派なんだろう。私も小さな倍率の内蔵35mmファインダーでは、うまいことフレーミングできる自信はないので、つい外付けの素晴らしい見え方のファインダーを使ってしまう。

image-20160817233123.png

少し以前、ニコンSPはちょっとしたライカ並の値段だったけど、今はそうでもない。レンズも一部を除けば買えない価格になった。
ただ、周りからはライカ以上に趣味性が高く見られるし、依頼仕事の現場に持って行くと、プロとして疑われそうな要因になりそう。家人にも、またお金にもならないツマラナイものを使ってと責められる要因になる。新しいデジカメだとごまかせそうにもないしね。。

あけましておめでとうございます。 [銀塩カメラ]

寝ぼけた挨拶をするなと言われそうですが。もう七草になっているじゃないかと。
昨年末に広島方面にロケ行ったり、書きもの仕事を越年したりしてバタバタしとりました。
今年もどうぞよろしくお願いします。
ほんとは今年の抱負なんてのを書いたほうがいいんでしょうが、もともとできるかぎり
「何もしたくない」人なんで書きません。ちゃんと生きていくことが目標です。
photomicFTN.jpg
新年早々に修理上がりのニコンフォトミックFTNが到着。AFニッコール80mmF2.8S(F3AF用)
なんぞを装着して遊んでいるわけですが、このレンズ、試作品みたいな姿のくせにちゃんとカニのハサミもついています。この組み合わせでTTL開放測光できます。それに実によく写ります。
偉大なる互換性のあるニッコールの名玉とでもいいましょうか。そのココロザシには感動します。
とはいえ、接点の関係からニコンDSLRには使えませんのであしからず。
あ、こんなことして遊んでないでカメラ雑誌2月号の原稿の残りを書かないといけません。

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ブサイクなカメラ2 [銀塩カメラ]

 超高性能でもブサイクなカメラだと使う気がしないと、これまでずっと言い続けてきた。カメラ雑誌で行われているバイヤーズガイドだとかベストカメラでもデザインが優先してしまう。
 ただ、どうもトシを食ってきたせいか人間は外観だけで判断しちゃいかんという昔から言われてきた話を思い出してこれをカメラに当てはめて反省したりする。
 いや、ちょっとこれはウソか。少なくともプライベートで使用するカメラはもう何が欲しいのか自分でもよくわからなくなっているので、ブサイクなカメラに興味が湧いてきたりする。自分でも矛盾していることはわかっています。はい。
 前にブサイクなカメラを取り上げたのはニコンFフォトミックだったと思うけど、最近入手したブサイクカメラはリコーTLS401。アイレベルとウェストレベルが切り替えられること(だけ)が特徴の一眼レフ。ペンタミラー方式のうようでマウントはM42で絞り込み測光。シルバークロームやものすごく汚いブラックは持っていたんだけど、そこそこ外観がよさげなブラックを探してまして、ふとそういう思いが通じて目の前に現れたりするから始末が悪い。だって、このツラ構えでハゲハゲの汚いカメラを持っているとかなりアブナイ人に見えますぜ。と、いうわけで見過ごすことができずに保護することになる。まあ、それに伴う対価は赤提灯2回分程度であるから許容範囲かな。
tls401II.jpg
 それにしてもデカくて重たくてブサイク。ファインダーは青くて暗い。ウエストレベルファインダーの倍率は小さくて見やすいとはいえない。この個体はメーターはアウトみたいだけど、可動品ならスポット測光への切り替えも可能。
 でも、やりたかったことをやりました、という当時のエンジニアの気概は感じるわけ。これであえてウエストレベルだけを使用した写真のみを撮るというシバリをつけたりしたらどうかとずっと思っているんだけど、いつも途中で挫折してしまうという。今度こそはを考えてはいるんだけど。
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ワイドローライ用のフード [銀塩カメラ]

 フード病が再発である。今回のは重症でワイドアングルローライフレックス用の純正フードである。オークションサイトで発見したのは友人だけど、普段はこういうものは自らが見つけないように注意はしているのだが、行きがかり上、強く頼んではいないにのまわりの人が見つけてくれるから困ることになったりする。いや、ほんとは少し嬉しい。装着感触も想像以上(笑)
wfood01web.jpg
 ブツ自体はオリジナルのものなら珍しいのだろうけど、これはローライフレックス4.0FW用に復刻したものであり、価格は高いけど珍しいものではないだろう。位置的にそうしているのだろうが、オリジナルのワイドローライのバヨネットにも装着できる。当然発売時期が異なるから強力なローライコレクターさんには不評ということになるのだろうな。
 いちばんマズいのは効果のほどはどうなのよ。ということなのだが、もちろん極端な斜光線以外は役立ちそうにない。では、なぜ欲しいのかと。カッコつけです。それのみでありますね。
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ブサイクなカメラ [銀塩カメラ]

リコーのGRistというwebのインタビューページに藤原新也さんが出ている。
一部勝手に引用しちゃうけど「(カメラは)格好良くないとダメだね!家の備品であれ、持ち物であれ、時計一つ取ってもダサいものを身につけるの嫌じゃない?ライカのM3とか、M4やM5、どれがカッコいいかって、昔はそういうのがあったと思うんだよね。性能さえ良ければ全てみたいなのはだめだ。」
 という意見に激しく共鳴したりしている。そうカメラは基本的にカッコよくなければダメである。だから、超高性能のカメラでも気に食わないとあまり評価したくない(笑)。ことカメラに関しては面食いなんだよね。
 もっとも世間一般の価値観からしても、高性能だけど、ブサイクでそれでいて人気もあるカメラって多くはなさそうだ。もっともそのカメラがブサイクなのか美しいのか、というのは個人の好みよって大きく判断は分かれるわけだけど。よくある飲み屋さんでの会話の議題くらいにはなる。
fphotomic.jpg
 で、いまうちにある最もブサイクなカメラは何かと問われれば「ニコンFフォトミック」(最後期のフォトミックファインダーつきだとなぜ“ニコンフォトミックFTN”という名称になるのかね)なのかなあ。お金が貯まったので、二階を増築して違法建築になったようなデザインだけど、その“ムリヤリ感”ってメカニカルカメラの発展としては意味がるようにも思えるし、イヤになれば元のアイレベルファインダーにすれば美しいFになるわけだしね。
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オリンパスACEのフード考 [銀塩カメラ]

 ほとんどジャンク扱いになっていたオリンパスACEを見つけたのは良かったのだが、程度はいまひとつで、結局は修理送りになってしまった。この種のカメラでも本気で使うのが私の主義であるから、メンテナンスするのは当然だが、半世紀を経たいまでも調整は可能であることに驚く。距離計も調整してもらったら感動的に精度が高くなった。
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 私よりも年上のレンズシャッター機だけど、レンズ交換も可能。標準レンズはズイコー4.5cmF2.8。交換レンズは3.5cmと8cmがあるらしいが、とくに後者は見た記憶はない。しかし、自分にとって問題だったのはフードであった。珍妙な鏡胴のカタチをしているのに専用のフードがあるのかということである。フィルター径は37.5mmというこれもよくわからないサイズで、ねじ込み式でもなさそうである。で、例のごとくフード行脚がはじまるのである。
 で、見つけましたよ。カメラを入手した別の某店で4.5cmの専用フードを。泣きましたね。絞り環に取り付けるカブセ式で、絞り指標のところに切り欠きがあるから絞り設定も問題ない。もともとACEのレンズは絞りの定点位置指標が小さいこともあり設定しづらい。しかしフードを装着すればこれを掴んで回して絞り設定できるから使いやすくなる。こういうつまらないことに泣けるわけね。装着した姿はけっこうカッケー。
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絞り指標はレンズ回転位置に合わせて二カ所あるから切り欠き箇所も二カ所。カブセ式だからネジが緩むと操作しづらいけど、これも愛嬌なのであろうな。
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修理上がりのニコンS [銀塩カメラ]

 デジカメの場合は、仕事用として特化しているので、修理を続けつつ長年にわたって大切に使うという慣習がない。長くても3年程度のつきあいで次機種に切り替える。SCに行くのはセンサーのクリーニングに行く程度で、致命的な故障とか落としたとかショックを与えたという意外はよほどのことがないかぎり修理に出すことなく新しいモデルが出ればそれを使うことを繰り返しである。
 先日、スローシャッターがついにイカれてしまい修理に出していたニコンSが戻ってきた。うちにきて20年は経過するが、使用頻度はライカよりも少ないから、フィルムはおそらく100本は通してはいないはず。これまでの現像の結果をみるとずっと安定した結果を示していたし、やっとというか、ついに調子が悪くなったかという印象である。一般にニコンのメカニカルシャッターはこういう面でも信頼がおけるのである。
nikons.jpg
 ニコンSは1950年の年に登場しているから、最長だと誕生から64年を経過していることになる。シリアルを調べるのは面倒なので、うちのSが何歳かはわからないけどいずれも私よりも年寄りだ。カメラとしては「古老」であるが、今でも問題なく修理調整して使えるのはすごい。
 当時のニコンSは高価だったから富裕層でなければ買えない逸品だったはず。推測するに、最初のオーナーはそれなりの地位にある人だろうし年輩の方だろうから、今ごろは天上から、このカメラの行く末を見ているかも。もしかすると北米あたりに行っていたのが戻ってきたのかどうかもしれないけど。テストしたSのネガをみていつもアレと思うのが、コマ間が少し広いこと。そうなのだ。ニコンSの画面サイズは24×34mm。“フルサイズ”機じゃないことをネガを見てからいつも思い出すのだ。
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へキサーRF Limited [銀塩カメラ]

 ヘキサーRFリミテッドの中古が入手困難で、原因は「中古カメラはこう買いなさい」にリミテッドが紹介されたからではないかというTwitterのつぶやきを見たけど、たしかに限定数発売だから数は多くないだろうが、先日も某中古カメラ店で数台並んでいたの見たし、とくに珍品ではないはず。あの本の記事だけで中古市場の動向に影響を与えるほどの力はないですよ。
 ノーマルのヘキサーRFのあの黒塗装の質感と、塗装が剥がれても美しくない感じがイヤなので、リミテッドをおすすめしたつもりなんだけど。
 突っ込みどころが多いカメラだけど、デジタルのライカMシリーズと共用しても、使いやすいのは巻き上げ巻き戻しが自動化されているためだと思うが、これはフィルム時代にはほとんど感じなかったことで、撮影現場では重宝している。もう一台予備のために買っておくかという気分になっているのだが(笑)。
hexerrfl.jpg

限定何台発売されたか調べる気もないけど、この今ふうにいえばキットレンズとなっている「Mヘキサノン50mmF1.2リミテッド」はクラシカルないかにもガウスタイプの写りって感じで悪くないです。ボディと泣き別れで売られていることもあるから、このレンズのほうが写真の“写り”に影響を与えるという意味では意義がある買い物かもしれないなあ。
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10500円のライカR4 [銀塩カメラ]

 仕事の移動途中に銀座の某中古カメラ店に立ち寄ったらライカR4をみつけてしまう。価格は10,500円なり。もちろんボディのみね。
 ご存知の人も多いだろうけど、本機はミノルタXDベースのライカ一眼レフで、両優先AEを可能にしたことが特徴だ。このへんが軽くみられてしまう原因にもなっているのだけど、ベースにしているといっても、デザインは異なり、なかなか愛らしいカタチをしている。スクリーンの交換やスポット測光搭載、プログラムモードの設定、モードラの装着を可能にするなど、R4独自の機能もある。動作チェックしてみると、ほぼ間違いのない動作をしているようだ。XDでよくある、ミラー駆動のタイミング遅れもないし、ファインダーの腐食もなし。すでにXDベースの系統ではR7を使っているので、本当は必要はないものだけど、見ていたら可哀想になってしまい救出して、戦力に加わっていただいた。
 ベース機のXDではシャッター速度優先AEを高精度に行うためにレンズもボディ側からの絞りコントロールを確実にしたMDロッコールレンズが供給されたけど、ライカRレンズはそうした対応がなく、一部に例外はあるけど3カムやRカムレンズならほぼ問題はなく使用できる。
 シャッター速度優先AEやプログラムAEを使う場合は絞り環を最小絞り値にセットする。絞りの誤差は瞬間絞り込み測光でシャッター速度の変化させて吸収しちゃえばよいという合理的な方法だ。いわゆるミノルタが呼ぶところのサイバネーションシステムの応用である。ただし、本機にはプログラムシフトはない。
 ライカM[Typ240]で、アダプターでRレンズを生かすという方法もあるけど、可能なかぎりは一眼レフで使いたいというのが私の本音である。
 本来はAEでの撮影はほとんど行わないし、R4ではマニュアル露出時には設定シャッター速度に対して、適正露出となる絞りを読み取り、自らが方法を採用しているので、定点式のメーターとしては使えないもどかしさがある。
leicar4.jpg
 試写してみるとAEの精度も問題はないようだ。ややアンダー気味にシフトしたようにみえる露光値はライカ共通のものであろう、ポジフィルムとの相性はいい。いくら不人気で古い中古のライカ一眼レフとはいえ、この程度の評価しかつかないのは悲しい。フィルム一眼レフの衰退はひどいものである。
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フォクトレンダー・ベッサR4 [銀塩カメラ]

 先日のロケの時、撮影の合間にプライベートなスナップを撮ろうと思ってライカM4にカラースコパー21ミリF4を持ってきていたんだけど、外付けのファインダーを忘れ、勘でフレーミングすることになり。まあ、それはそれでいいんだけど、それでも現像結果をみるとなんか釈然としないものを感じた。
 仕事じゃないんだから、フレーミングってのはこだわりすぎるとつまらないし、実際ノーファインダー撮影もよくやるんだけど、やはり、撮影後にどの程度の範囲が写っているか確認したくなることがある。21ミリクラスのレンズならば、おおよその画角はわかっているつもりだけど、正直なところ、これは脳内ファインダーである。
 そうだったのだ。うちにはコシナベッサR4Mがあったのだった。このカメラは21ミリから50ミリまでのフレーム枠を持つレンジファインダーカメラだから、外付けのファインダーはいらない。しかも、マウントはライカM互換である。
 デジタル化されたMもけっこうなのだけど、レンジファインダーカメラで肝心なところ、つまりファインダーを改良発展こそがM型ライカの役割じゃないかとも思うのだけど、ライカM4-P以降フレームの枠は増えなくて、適当にファインダー倍率を変えるだけでお茶を濁している感がある。フレームを増やすのは交換レンズの販売増に繋がるはずだけど、新たにファインダーを設計するのは難しいのかな。
 ベッサR4Mは21,25,35,50ミリ枠を内蔵しているから、これらの焦点距離のレンズを装着した場合、あたりまえだけど、そのままフレーミングとピントを合わせが同時に行える。日中晴天下ではピントはまあ目測でいいと思うけど、至近距離で絞りを開いて正確にピントを合わせたいとか、微量光下で撮影したいなんていう場合は間違いなく無敵の性能を誇ると思う。ファインダーはわずかにタル型の歪曲はあるけど、明るく、実用十分な性能。明るくてクリアである。
 もちろん価格は安いカメラじゃないけど、超高価な古いライカの外付け金属ファインダーなんかを無理して探して買うより、R4を使ったほうが写真の偏差値は上がりそうな気がする。何でもできるカメラよりも、特定の焦点距離のレンズに特化してカメラを作るって、なかなかできることじゃないですよ。そういえばコシナ・フォクトレンダーの初代モデルになるベッサLは、超広角レンズに特化した単機能カメラだったから、R4はその思想をきちんと受け継いだ正統派モデルになるのでは。
bessar4.jpg
フォクトレンダーベッサR4M。フレームは自動切り替えではないことを逆手にとったカメラであるともいえる。すっきりした外観で、軽量なこともありがたし。カメラバックのサイドポケットに入りますね。

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